2025/10/10 おもちゃ
私たち大人から見れば、1歳の子どもに積み木を与えても、あまり効果がないのでは?
うまく遊べないのでは?と考えるかもしれません。
しかしながら1歳にこそ「積み木」をおすすめしたいのです。
ここでは、その理由についてご紹介いたします。
積み木とは、積み重ねたり、並べたり、崩したりして遊ぶことを想定してつくられた直方体や円柱等の形をした玩具です。
子どもは、0歳後半から少しずつ、積んだり並べたりといった遊びができるようになります。
積み木はシンプルながら、子どもの発達段階に合わせて遊び方を変化させることができるとして、乳幼児向けの知育玩具として、幼いお子さんを持つ保護者に人気があります。
月齢が高くなっても、遊び方が変化することにより、長く遊べる積み木ですが、ただ遊んでいるように見えて、お子さんには実にたくさんの効果があるのです。
それでは、実際にどのような効果があるのか見ていきましょう。
積み木には、次のような効果があります。
詳しく見ていきましょう。
シンプルな形をしていて、決して小さくはない積み木ですが、月齢が低いお子さんにとっては、それでも自在に操ることは困難です。
まずは積み木を持って、積む、並べる、崩すといった動作から始めることによって、手先の器用さを育むことができるのです。
1歳のお子さんが積み木で遊ぶことに必要な動作「積む」「並べる」「崩す」は、これからの成長に必要な微細運動の練習になります。
そして、これらの動きは、お子さんが成長し小学生以降のお絵描きや習字、その他の学習にもつながる基礎力を育てることにもつながります。
1歳のお子さんにとっては、まだ形や大きさの違いがよく分かりません。
積み木で遊ぶことによって、「どこに置くと積むことができるのか」「どれが大きいのか」など形の違いや大きさを知り、考える力が高まるのです。
積み木を積み上げたり、並べたりするなかで、奥行きや前後左右といった空間の感覚やバランス感覚を養っていきます。
積み木にはいろんな色や形があるものがあります。
色彩感覚や形についての興味を育てるとともに、天然木を用いた積み木であれば、木の温もりに触れることで感受性豊かに育てます</em,>。
バランスを取りながら慎重に積むことで、集中力を養うことができます。
遊んでいるうちに、知らないうちに集中しているということは1歳ごろのお子さんにはよく見られる光景です。
このように自然な形で、集中力が育まれるのも積み木の魅力です。
自分の頭になかにあるものを、積み木を使って立地的に表現することによって、想像力も育くむことができるのも積み木の効果のひとつです。
小さいうちのこれらの体験は、将来、数学の図形分野にも活かされます。
また大人から見ると、単に積み木を重ねているだけ、並べているだけといった単純な遊びであっても、1歳のお子さんにとっては、「もう一回」「もっと高く」といった小さな目標設定をし、それが達成できたときの達成感を味わうことができます。
またこれらの成功体験を積み重ねることで自信にもつながり、これからの人格形成に大いに役立ちます。
「積み木、ここに置いてみる?」「これ何色かな〜」など、保護者がお子さまにこのように声掛けをすることによって、お子さんが言葉を覚えるなど語彙力の強化にもつながります。
お子さんと一緒に楽しい雰囲気のなかで積み木で遊ぶことによって、親子の絆が生まれ、お子さんとの会話のきっかけにもなるのです。
また何より、親子で一緒に遊ぶ時間は、親子の信頼関係を育てるとともに、お子さまの情緒の安定にもつながります。
積み木は、原因と結果の関係を学ぶ絶好の玩具です。
「積んだら崩れた」「落としたら音が出た」など、これが原因でこのような結果になったといった関係を学ぶ場面が多々あります。
これらの体験は、日常生活の理解力や論理性にもつながっていくのです。
前述のように、積み木には1歳児の成長を促すさまざまな効果があります。
しかしながら、これらを遺憾なく発揮するためには、適した積み木を選ぶことが必須条件です。
ここからは、1歳児に最適な積み木の選び方のポイントについてご紹介いたします。
1歳児は何でも口に入れようとします。
そのため、誤飲の心配のない大きめサイズがおすすめです。
また角が丸く加工されているか、有害な塗料が使用されていないかといった点もポイントです。
なかでも木製の積み木は、木の温もりを感じることができ安心して遊べるとあって大変人気です。
1歳児の小さな手でもしっかり握れるサイズ感を選びましょう。
大きすぎず、重すぎず、軽すぎずといったバランスの取れたサイズを選ぶことが重要です。
色や形が多すぎるものは、1歳児には混乱を招く要因となります。
まずは、シンプルなものから始め、月齢が進むにつれて、少しずつ色を増やしたり形を増やしたりするのが良いでしょう。
わが子に遊ばせるとなったら、ついついたくさん買い与えたいと思ってしまいますが、お子さんの集中力を養うためには、まずは10個程度から始めるほうが良いでしょう。
月齢に合わせて徐々に増やしていきましょう。
積み木は長く遊べる玩具です。
そのため、長く使えるかといった視点も購入するうえでのチェックポイントのひとつです。
それでは実際に1歳児におすすめしたい積み木の遊び方について見ていきましょう。
基本の遊び「積む」「崩す」という遊びです。
積む→崩すといった因果関係を学ぶ基本の遊びとなります。
崩すだけでもOK!
これも立派な遊びです。
崩しても優しく見守りましょう。
積むことが無理なお子さんも横に並べることならできます。
親子で会話をしながら、「赤はここね」「これとこれはどっちが大きいかな」など色やサイズを認識することにつなげることができます。
動物の形や家の形の積み木などを使って、ストーリーを作り遊ぶこともおすすめです。
「これはお家ね」「ここに動物さんがいるよ。なんの動物さんかな」など、お子さんの想像力を育むことができます。
積み木同士を打ち合わせて出る音を楽しむ、触って感触を楽しむのも大切です。
木の積み木に触れていると子どもは安心感があります。
1歳児にとって、積み木は大きな可能性を秘めているいわばテーマパークのようなものです。
大人の固定観念で遊びを押し付けるのではなく、自由に遊ばせることも大切です。
そして何より、お子さんと一緒に「高く積めたね」「崩たけど楽しいね」など、声掛けをしながら楽しく遊ぶことが最も大切です。